何も見ていないわけではない

「苺を描きたかったけど、良いモチーフになりそうな苺とは出会えなかった」
という話を友達から聞いたので、もしも使えたらと私が育てた行儀の悪い苺の写真を送信してみた。
綺麗に赤く色付いて形も大きさも揃った美品はなかなかに描きづらいので、描くのが第１目的で苺を買う時に私は不揃いのパックを選ぶことが多い。味は置いといてね。
話しながら試しに目の前に現物のモチーフを置かずに苺を描いてみる事にした。
ヘタの近くが白っぽい苺を描くのも、ヘタの跳ね具合も私の自由だ～。
頭の中に有る苺を脳裏で見てるので何も見ずに描いているのとは本当は違うんだろうな。

こんな風に並べてみた。

妄想の苺の通りに塗り分けてみた。

背景も軽く塗っちゃおうか。
目の前にモチーフは無いと分かっているのに、その描き方にチャレンジしているのに、阿呆だから時々テーブルの上に視線が行く。無意識に苺を探してる。
「そこじゃない、そこには無いんだよ」
突っ込んでくれる人も妄想の中にしかいない。

とかやってる内に飽きたから完成。
これ、テキトーだから現物見ないで描いてるのが直ぐにバレるかな。
「そんなことないよそこに有るみたいに描けてるって」
これも妄想フォローさん。

「描き終わったから食べても良いよ」
・・・誰に言ってるんだ。

図書館にも書店にもない絵本を綴ろう

何も見ていないわけではない